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2020-04-09
がま口
がま口ってご存知でしょうか?
財布やカバンなどの口金に使われている金具の総称
がまぐち(蝦蟇口)(読み)がまぐち
口金のついた袋物の総称。 古くは小銭入れに巾着を用いていたが,明治初年に輸入ドル入れを模してがまぐちが考案された。 口金がガマ(蝦蟇)の口のように開くところから〈がまぐち〉の名がついたもので,初期には蝦蟇巾着,西洋胴乱と呼ばれ,肩にかけたり,腰に下げたりした。【世界大百科事典より】
先日銀行印をお作りいただきましたお客様、20代前半と拝見いたしましたがケースの開き方が分からないと仰って再来店されました。
口金が固いのかと思いましたが、思ったより固くなく開ける事が出来ました。
目の前でパチッと閉じて再度開けると間髪入れず『どうやって開けたんですか?』と。
口金を指でひねるようにすると開ける事が出来ますとお伝えしましたが、まだ不思議そうな表情で首をひねっています。
がま口の要領でひねってみて下さいとお伝えすると、また不思議な表情。『がま口って何ですか?』と。
丁度見本になりそうなハンコのケースがありましたので、お見せしましたがピンと来ない様子。ひねる動作をジェスチャーでお見せすると、やっと理解していただいたのか表情がパッと明るくなりました。
が、がま口の財布や小物入れに触れた事が無い方がおられるのに少し驚きました。がま口の小銭入れなんか持たないんでしょうか?
ハンコのケースは一般的ながま口の財布のような口金とは少し違っていますが開け方の要領は同じです。
ファスナーなど使ったケースも有るのですが、大半は《ひねって開ける&パチッと閉じる》の がま口タイプです。
ハンコのケースの場合、口金に印が付いている物が多く(小さな玉や溝)安全な開け方は、印の付いていない方を手前にして口金を右側にして左手の平に置き右手親指と人差し指で親指を向こうに押すようにひねります。
左利きの方はやり辛いとは思いますが、これを守らないとハンコが飛び出して破損してしまいます。口金の印は開ける向きと同時に、ケースのどちら側にハンコが納められているかも表しています。試しに金具についた印を手前に左手の平に置いて右手で同じようにひねって開けてみてください。ハンコが飛び出して落としても破損しないよう柔らかい物の上で開けてください。フタの方でハンコがコロンとなっている筈です。
ハンコとは切っても切れないのが印章ケースです。天然素材のハンコは木質・動物質とありますが環境の変化でソリや歪み・割れなどを起こすこともあります。ハンコをケース無しで放っておくと、これらの短寿命につながります。
ケースを選ぶポイントとしては、大切なのはサイズに合ったケースです。少しのガタつきは許容範囲ですが小さなケースに口金が閉まるからと言って無理に入れているとワクが欠けたり口金が緩んでハンコが飛び出してしまったりします。ケースの寿命も縮めてしまいますので禁物です。あとはデザインです。昔ながらの金ワクに皮革貼りのものからプラスチックなど樹脂を使ったカラフルなケースなど様々な種類があります。
いずれもハンコの保管と言う役割には十分ですのでお好みで選んで下さい。
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